2021年１１月６日台ケ原～教来石～蔦木～（塚平）まで歩きました。

※旅を再開して2回目の11月は韮崎からバスで再び台ケ原へ戻り、塚平を目指しました。

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【七賢蔵元】		【明治天皇行在所碑】		【金精軒】
台ケ原宿本陣跡の少し先に山梨銘酒七賢の蔵元があります。1749年創業で、幕末には高遠藩の御用商人を勤めていました。		七賢蔵元は明治天皇巡幸の際行在所となった所で、記念碑が建てられています。		七賢蔵元の向かい側に金精軒があります。明治35年（1902年）創業の老舗で、元祖「生信玄餅」で知られています。建物は旧旅籠でした。

【田中神社】		【台ケ原の一里塚跡】		【旧旅籠鶴屋】
金精軒の少し先に田中神社があります。徳川家光の時代、宇治の新茶を江戸へ運ぶお茶壷道中の一行がこの神社の拝殿に宿泊しました。		田中神社の向かい側に台ケ原の一里塚跡があり、標石が建てられています。江戸日本橋より四十三里目で塚木はありませんでした。		一里塚跡の250m先に旧旅籠鶴屋があります。軒下に「旅籠津留や諸国旅人御宿鶴屋」と書かれています。隣は新館の「つるや旅館」で現在も営業しています。

【白須松原址碑】		【石仏石塔群】		【石尊神社鳥居】
白須地区の旧道を進んでいくと公園の奥に白須松原址碑があります。平安時代から一里にわたり松原が続いていましたが戦時中松根油採取のために伐採されてしまいました。		旧道が前澤地区になると石仏石塔群があります。1839年建立の馬頭観音や1855年建立の馬頭観世音、法界南無妙法蓮華経萬霊塔などが立ち並んでいます。		旧道を進み国道の島原交差点の近くに石尊神社の鳥居があります。石尊神社は武田家や徳川家の崇敬が篤い神社で、ここから約２Km西に鎮座しています。

【明治天皇御小休所址碑】		【諏訪神社】		【明治天皇御通覧之址碑】
下教来石交差点で国道と合流する所が教来石宿の中心地になりますが、河西本陣跡に明治天皇巡幸の際に小休した址碑が建てられています。		鳳来郵便局の所から裏道の旧道に入ります。そこに教来石村の産土神である諏訪神社があります。1617年の創建。		諏訪神社の少し先に明治天皇御田植御通覧之址碑があります。明治13年（1880年）巡幸の際、ここで眼下の田植え風景を眺めた所です。

【御膳水跡碑】		【地蔵菩薩】		【西番所跡】
旧道をさらに進むと御膳水跡碑があります。明治天皇が巡幸の際、ここ細入沢の湧水を飲んで誉めたと伝わっています。		旧道と国道が合流するところに地蔵菩薩と庚申塔、甲子塔、馬頭観音等が立ち並んでいます。地蔵菩薩像は蘭渓禅師が村人の難儀を取り除くために鎮座させたものです。		旧道が大目沢橋を越えたところに西番所跡があります。徳川幕府が設置した番所で「女改め」の取り締まりが厳しく行われました。

【鳳来山口関所跡】		【新国境橋】		【日蓮上人高座石】
西番所跡の向かい側に鳳来山口関所跡があります。武田信玄が設けた甲州十四ヶ所の口留め番所の一つで、信州口を見張った国境の関所跡です。（RO）		旧道が国道と合流して釜無川を渡る橋が新国境橋で甲斐國（山梨県）と信濃國（長野県）の国境（現県境）になります。旧道はこの先の国境橋を渡る道ですが、現在は通行不能になっています。		橋を渡り信濃國に入った下蔦木交差点の少し先から旧道は坂道になります。そこに敬冠院というお堂があります。その奥に日蓮上人が悪疫流行に対して三日三晩説法と加持祈祷を行った高座石があります。（RO）

【蔦木宿南桝形跡碑】		【蔦木宿本陣門】		【蔦木宿案内板】
旧道の坂道を下っていくと蔦木宿の江戸口である南桝形跡碑があります。道はここで折れ曲がって国道の方へ続きます。		国道の上蔦木交差点の脇に蔦木宿本陣跡があり、門が残されています。大阪屋源右衛門が勤め問屋を兼ねていました。横に明治大帝駐輦跡碑があります。（RO）		本陣跡の少し先の空き地に蔦木宿の案内板があります。南と北に桝形が残されているのが名残ですが、江戸時代の遺構はあまり残されていません。

【御膳水跡】		【蔦木宿北桝形跡碑】		【石塔群】
JA蔦木店の前の公園に御膳水跡があります。ここに七里岩の湧水があり、明治天皇巡幸の際に使われました。傍らに与謝野晶子の歌碑が建てられています。（RO）		御膳水跡の150m先に北桝形跡碑があります。旧街道はここから旧道に入り、約200mほど半円を描くように進み、再び国道に戻ります。		旧道に入るとすぐに石塔群があります。1761年建立の観音講供養塔、1809年建立の廿三夜塔、甲子塔等が立ち並んでいます。

【川除古木】		【明治天皇御野立所跡碑】		【石仏石塔群】
旧道を進んでいくと大きな木がありますが、釜無川の氾濫による水害から蔦木の地を守るために植樹された木で川除古木と呼ばれています。明治31年の大水の時はこの大木を切り倒して集落に向かう水の向きを変えたと言われています。		再び国道に戻った後、平岡地区で川沿いの水田の中の道を進みます。その途中、明治天皇が野立を行った跡碑が建てられています。白砂を盛り、菊花紋の付いた紫の幔幕を張り巡らせて野立を行いました。（RO）		再び国道に戻った後、机地区から旧道に入りますが、そこに石仏石塔群があります。多数の馬頭観音や道祖神などが立ち並んでいます。

【かぐら石】		【諏訪神社】		【道標】
旧道を進んでいくと「かぐら石」跡があります。獅子頭に似た石の下から清水が湧き出ていたことから「清水の神楽石」と呼ばれ、旅人の休憩の場でした。		国道の瀬沢大橋から再び旧道に入り、坂道を上るようになります。そこに諏訪神社がありますが、ここには近くの瀬沢合戦で戦死した武田軍の屍を埋葬した塚の一つがあります。（RO）		諏訪神社の少し先に道標があり、「右山浦　左すわ道」と刻まれています。山浦は八ヶ岳西山麓一帯を指しています。

【尾片瀬神社】		【とちのき風除林】		【塚平の一里塚】
旧道の坂を登っていくと途中に尾片瀬神社があります。祭神は瀬織津姫で災厄抜除の女神です。神社の少し先に石祠や男女双体道祖神が四体立ち並んだ石塔群があります。（RO）		坂の旧道が少し開けたとちの木地区に来ると北東側に赤松の林が立ち並んで見えます。この辺りは風当たりが強く五穀は実らず無住の地でしたが、村民が高島藩に願い出て防風林として赤松を植樹したものです。（RO）		風除林の少し先に塚平の一里塚があります。北塚が残されています。日本橋より四十七里目。塚の前に道祖神と重修一里塚の碑が立ち並んでいます。重修一里塚碑は、昭和12年諏訪中学の教師と生徒が塚を修復した記念碑です。

【台ケ原～（塚平）までの地図】

【道中日記】

この日は韮崎から10:10発のバスで再び台ケ原へ戻り（着いたのは10:40）、ここから歩き始めました。教来石まではバスがありますが、そこから先はバスがなく、鉄道の駅にも距離があるので、何とか塚平まで歩いて富士見駅から帰るように計算をしなくてはなりませんでした。歩く距離は合計で１７．４Km、途中昼食と名所見学、休憩時間を見込んでも16:30富士見駅発の特急に間に合うように、時間を気にしながらかなり頑張って歩きました。旧道沿いには食事や休憩できるところがないので、教来石の手前で国道に出て食事をとりました。また、蔦木宿の手前で国道にある道の駅で休憩をとりました。後はひたすら釜無川に沿って旧道や国道を歩きましたが、瀬沢大橋を越えて瀬沢地区に入ると登り坂の道が続き、ちょっと疲れました。その結果、塚平に着いたのは3:50頃、ここから旧甲州街道の道と離れて富士見駅まで約1.3Kmを20分で歩き、何とか富士見駅に16:10頃到着しました。 　前回の台ケ原までの旅と今回の塚平までの旅は、バスや電車の時間に間に合うように綱渡りのような計画でしたが、結果としては無事に乗り切りました。甲州街道のゴールは下諏訪宿ですがあと２回で踏破できる見込みができました。甲州街道の旅は、電車やバスの乗り継ぎが難しいコースが多くありますが、宿泊しないでも日帰りの計画で達成できそうです。次回の旅はまだ計画を立てていませんが、コロナの感染が再拡大しないうちに達成したいと願っています。